AIDA出張報告 工学研究科・准教授 巽和也


巽 和也(たつみ かずや)工学研究科 准教授

訪問先:
  • カールスルーエ工科大学(Karlsruhe Institute of Technology, KIT)
  • 同、微細構造技術研究所(Institute of Microstructure Technology, IMT)

訪問時期・期間:2018年3月15日~18日(約3日間)
訪問目的:本学工学研究科機械工学系とKITとの共同研究の深化にむけたネットワーク構築


 

支援概要

渡航前の支援

  • KITで実施された準備ワークショップ(2017年10月)に欧州拠点から出席
  • 学術研究支援室と欧州拠点の双方から、日独の共同研究資金情報を提供

渡航後の支援

  • 具体的な共同研究を進めるための資金獲得、研究者交流の機会促進に向けたサポートを継続的に行ってゆく予定。

 

研究者からの報告

AIDAへの応募動機

私は伝熱工学・マイクロ流体工学に係る研究開発を行っており、当分野における本学工学研究科機械工学系とカールスルーエ工科大学(KIT)との研究連携の促進を目指している。KIT側でマイクロ加工工学・マイクロ計測システムの研究を行っているJan G. Korvink教授らのグループとの共同研究の展開、および研究グループの拡大を目指して、AIDAのプログラムに応募した。

滞在の成果

◆KIT内の微細構造技術研究所(IMT)の研究グループと、共著論文の執筆も視野に入れた具体的な共同研究の計画を練ることができた。

Juergen J. Brandner教授と、マイクロ流路内の局所温度制御による代謝機能の解明と制御、抗生物質の創薬に関する新たな展開について打ち合わせが中心となった。同教授は、マイクロ熱交換器を用いて流路内の温度を高速制御することで化学反応各種を高精度で制御し、時間あたりの物質生成量を数千倍の規模で向上する画期的な技術を開発している。これらの技術と私の伝熱促進技術および細胞・粒子の高速整列技術を組み合わせることで、代謝の活性化機構を物質輸送と温度制御の視点から計測と制御できるシステムの開発、および抗生物質の高速合成システムの開発が期待できる。

今後の展望

本滞在を機に、計測対象と連携する相互の基幹技術が固まりつつあることから、今後は条件設定とシステム設計についてさらに詳細に意見交換を継続し、共同研究を進めていきたい。また、本学とKIT側の他のグループによる参画と連携も働きかけ、ネットワークの拡大を目指したい。


pagetop
Search