ドイツ第二の都市、ハンブルクで開催されたトランスナショナル大学学長協議会(Transnational University Leaders Council)に、山極壽一 総長が「学問の自由と大学の自治」と題したワークショップのスピーカーとして出席しました。
この協議会は、ドイツ学長会議、ハンブルク大学、キュアバー財団の共催で行われたもので、「Which values can we share in a future world university system?」(「未来の大学システムにおいて、どのような価値を我々は共有できるか」)という大きな命題に取り組むものです。オーストラリアを除く4 大陸、26カ国から50名以上の学長が集まり、クローズドな環境で文字通り膝を付き合わせるようにして、グローバル化する時代に「大学とは何か」について 様々な視点から集中した議論が繰り広げられました。
最終日にはHamburg Protocol「ハンブルク議定書」が採択されました。尽きない議論の中から、ある一つの大学モデルが他を支配するべきではなく多様性が重んじられるべ きとした上で、同協議会が本質的に重要だと思われることを提言しています。山極総長は日本の大学システムに関するインプットを行う一方、全体会では「大学 の国際化という問題が今回の課題には入っていなかった。例えば大学の授業料をとる国、とらない国があり学生のグローバルな流動性を促進する上でこういった 国際化の課題について話し合うことも重要」と発言し、多くの出席者の賛同を得ていました。
トランスナショナル大学学長協議会としては、単なる提言にとどまらず、その実行実現に努めたいとしており、2年後に同様の会議を開催したいという希望を述べて3日間にわたる会議が終了しました。
関連リンク
- Hamburg Protocol
http://www.hrk.de/uploads/media/Hamburg_Protocol.pdf - Kyoto University: Global Engagement 「海外拠点」
http://www.oc.kyoto-u.ac.jp/overseas-centers/