活動紹介・若手研究者レポート
持続性の問題における対立する要求に関する数学
金 普文
理学研究科生物科学専攻 博士後期課程D3
受給年度:2023年度
ドイツ側パートナー情報:オスナブリュック大学
Dr. Frank Hilker

日本側パートナー:

  • 京都大学 生態学研究センター 山内 淳 教授

訪問期間: 

  • 2023年10月16日~ 11月30日

訪問目的:

  • ドイツでの新たな研究ネットワークの開拓と研究の質的上昇のためのディスカッション

ドイツ側訪問先:

  • Prof. Dr. Frank Hilker(オスナブリュック大学)

ドイツで参加した学会、イベント等:

  • Prof. Dr. Frank Hilkerの研究室セミナー (2023年10月25日・11月22日、オスナブリュック大学) 
  • システム科学内でのコロキウム (2023年10月25日・11月01, 22, 29日、オスナブリュック大学)
  

プログラムへの応募動機

数理生態学における若手研究者ネットワークと国際共同研究シーズへの期待

私は生物をめぐる生態現象を理論的に研究する数理生態学が専門である。この分野でアクティブな研究を進めているオスナブリュック大学のFrank Hilker教授の研究室との間で学生の相互派遣を計画し、そのためにAI DAに応募した。このプログラムによって日独双方の学生らに、新たな研究アプローチを学ぶとともに、国際的な視点を涵養する機会を提供することを目指した。この交流を通じて、若手研究者が研究者ネットワークを拡大するとともに、新たな国際共同研究のシーズが生まれることを期待している。。

 

交流の成果

オスナブリュック大学での滞在におけるドイツの研究者との交流と意見交換

オスナブリュック大学に1ヶ月半の間滞在し、システム科学科の研究者を中心にさまざまなディスカッションを行った。学科のセミナーにおいて自分の研究に関する発表を2回行い、そこでのディスカッションを通じて、現在進めている研究の内容を高めることができた。また、学科内で行われた4つのコロキウムに参加し、ドイツの研究者から環境評価モデルについて学び、その結果について議論した。また個人的に、オスナブリュック大学の院生たちと直接研究や成果を紹介し合う時間を過ごした。

 

今後の展望

今回、交換留学に参加した学生達は、現在博士論文の執筆を進めている。今回の留学でさまざまな研究者と重ねた国際的な議論や交流を通じて、彼らの博士論文の質は大きく向上するはずである。彼らは現在も交流を継続しており、将来的にそこから新たな共同研究が生まれる可能性もある。そうした将来的な展開を実現するためには、今回プロジェクトに参画した研究室の間でさまざまな機会を作って関係性を持続してゆく必要がある。今回のプロジェクトをスタート地点として、息の長い交流を続けていきたいと考えている