9月29日に天野絵里子URAがハイデルベルク大学の図書館を訪れて、オープンアクセス出版についての意見交換を行いました。
heiDOK(ハイデルベルク・ドキュメント・リポジトリ)とheiUP(ハイデルベルク大学出版)の編集者でもある担当者のAnja Konopkaさんと、
人文系を強化して博士学生が出版物を出しやすくするためにはどうすればいいだろうか、といったことについて議論が行われました。
ハイデルベルク大学を初め、ほとんどのドイツの大学ではオープンアクセス出版が重要性を増しており、公的機関の資金による研究の場合は、
法的にオープンアクセス出版が義務化されており、ハイデルベルク大学でも幾つかのオープンアクセス出版のタイプを選ぶことができます。
天野URAが特に関心を持ったのはheiUPで、これはオープンアクセスによる出版と実際の書籍の出版のハイブリッドにあたるものです。
HeiUP出版物はピアレビューされた卓越した博士論文から、機関や有名な学者によるものなど多岐に渡ります。
また、本来であれば著者自身が支払ったり行わなければならない編集校正作業も請け負ってくれます。
出版物はheiUPのウェブサイト上にPDFやHTMLの形式で掲載され、クロスレファレンスやインプルーブド検索にも対応しています。
紙ベースの出版物もペーパーバック、ハードカバーのいずれでも提供され、オンデマンド印刷で製作されるため手ごろな価格です。
京都大学は多くの日本の大学に先駆けてオープンアクセスを導入していますが、こういったアイディアの交換によって京都大学の取り組みを
さらに進めることができ、また人文社会科学系の研究者、学生に対してより良い出版環境を提供することにつながると考えています。