京都大学欧州拠点メールニュース No.79 「次世代研究者支援に関わるHeKKSaGOn発展プログラムが開催されました」


去る11月23日にHeKKSaGOnの発展プログラム”Five Dialogues for Future Research and Science with Early Career Researchers”が本学のL-INSIGHT(世界視力を備えた次世代トップ研究者育成プログラム)とHeKKSaGOn2大学(ハイデルベルク大学、カールスルーエ工科大学(KIT))の共催により実施されました。
 L-INSIGHTの5人のフェローが未来の研究課題のために今、彼らが議論すべきだと考える研究環境や研究領域における考え方など超領域的なテーマについてドイツ側2大学の研究者とダイアローグを行うという試みで、文字通り世界視力を養う一環として研究課題そのものから少し俯瞰した根源的なテーマなどが設定されていました。

当日は日本の祝日だったにもかかわらず国内外18大学から85名の参加登録がありました。欧州拠点所長横山美夏の開会の辞に続いて、ハイデルベルク大学のMatthias Weidemüller副学長、本学の時任宣博理事(研究担当)からのご挨拶をいただいて始まったイベントは、パラレルでセッションが行われ、フェローと2大学の研究者のダイアローグにとどまらず、「フロア」を交えてのディスカッションに発展していました。
 今回はパンデミックの状況を勘案してオンライン開催となりましたが、初夏にはドイツを実際に訪問しての続編が計画されています。
欧州拠点もその成功に貢献できるよう、引き続き支援を続けていくつもりです。
 最後になりましたがWeidemüller副学長、5つのダイアローグ全てを回って若手研究者の励みになるコメントを残してくださった時任理事に加え、最後のコメンテータを務めてくださったハイデルベルク大学田中求教授、K I TのProf. Dr. Stefan Norra、そして本学副学長(国際戦略担当)河野泰之教授に心より感謝を申し上げます。

(プログラム概要)
https://www.l-insight.kyoto-u.ac.jp/event/hekksagon_20211123/

今月の目次

1. 欧州拠点Now!
2. 国際共同研究のための資金公募情報【NEW!】
3. 若手研究者のための情報【NEW!】
4. 短期留学プログラム(語学研修・異文化交流)の公募情報
5. 欧州関連のイベント情報
6.   その他の情報

1. 欧州拠点Now!

毎日のコロナ関連ニュースで、欧州とりわけドイツの感染拡大状況については皆さまも目にされていることと思います。準備途上だったクリスマスマーケットが撤去される様子なども報道されていましたが、欧州拠点のあるハイデルベルクは例年より早い11月18日から市内4ヶ所でクリスマスマーケットが開催されています。
 コロナ対策として飲食時以外のマスクの着用は義務化、クリスマスマーケットが開催されている場所はしっかりと囲われて2G+ルールに則って入場が許可されます。即ちワクチン接種済みまたは感染済み(2G)だけでは不十分で市内数カ所に設けられた検査場所で即日検査を受けて陰性が証明されることが+(プラス)要件として課されています(*)。クリスマスの賑わいを喜ぶ一方で、入場まで3時間待ちなど長蛇の列ができて客足は伸び悩んでおり、オミクロン株の出現もあって先行きは不透明のようです。

なお、ハイデルベルク大学では引き続き対面授業が行なわれていますが、11月29日から2Gルールが適用され(試験や実習のみ3Gルールが認められる)、教職員は大学の検査センターで週2回、無料の検査を受けられるようになりました。一方、ロックダウンとなったオーストリアではウィーン大学が試験や実験など一部を除いてオンラインになるなど、欧州域内でも対応に違いが見られます。
欧州のパートナーらとはこれまで「年内には」を合言葉にしていましたが、ここ数日は「桜が咲く頃には」に変わって来ました。
これからも欧州拠点では情報収集を続け適宜、Facebook等を通じて発信していきます。

(*)17歳までの青少年少女や医学的な理由からワクチン接種ができない人など一部例外は除く。

※今月の”What’s trending in Europe?”はお休みします。

 

2. 国際共同研究のための資金公募情報【NEW!】

海外のファンド情報をお探しの方はこちら↓
https://www.kura.kyoto-u.ac.jp/support/minkan/kaigaisearch/

■ ハンブルク大学高等研究所フェローシップ(HIAS)

・締  切:2021 年12月31日
・申請資格:あらゆる分野の研究者、音楽家、映像作家(アーティスト)
・募集分野:全分野、音楽、芸術
・助成期間:2023/24 年度以降 3〜10ヶ月間(原則、ハンブルクに滞在すること)
・助成内容:住居の提供(家族用もあり)、ワークショップ開催等に使える費用など
(その他、フェローの状況に応じて個別に調整)
・概  要:https://hias-hamburg.de/en/fellowship/application/

 

■ 日独若者文化・ライフスタイルの研究助成(山岡記念財団プログラム)

・締  切:2022年1月7日(金)
・助成対象:
   (1)個人研究、グループ研究のいずれも可とします。
   (2)申請代表者・メンバーの国籍・所属は問いませんが、日本またはドイツに在住
する研究者で、2022年1月7日現在40歳未満の研究者に限ります。
   (3)テーマに沿った人文社会科学的な研究を助成対象とします。
   (4)すでに完了している研究については助成対象としません。
      また、以下に示す目的のものは対象外とします。 
        ・NPO法人等の活動資金や通常業務の人件費に充当するもの。
        ・物品や資料の購入だけを目的とするもの。
   (5)研究成果については自己責任を原則とし、当財団は内容に責任を負いません。
不正があれば公表します。
・研究テーマ:「日独の若者文化・ライフスタイルの研究」
(1)映画・音楽・漫画・アートなどに関わる文化・消費活動の動向
(2)ファッション・食生活・居住形態などに関わる生活実態の動向
(3)教育・労働・恋愛・結婚などに関わるライフスタイルの変容
(4)移民・マイノリティ・ジェンダー・環境などに関わる社会意識・運動の変容
・募集分野:社会科学分野
・採用予定数:4件
・助成金額:30万円
・概  要:https://yamaoka-memorial.or.jp/research_grant/index.html

 

■ Make Our Planet Great Again Visiting Fellowships Program for Young Researchers

・締  切:2022年1月10日(月)
・募集分野:
(1) Earth systems
(2) Climate change and sustainability
(3) Energy transition
(4) Societal challenges of environmental issues
(5) Human, animal and ecosystem health as part as a “One Health” approach.
・助成期間:最長1年
・助成金額:2,500EUR/月
・概  要:https://www.campusfrance.org/en/visiting-fellowships-program-for-young-researchers

 

■ Nature Awards Science in Shorts

・締  切:2022年2月28日(月)
・応募資格:2020年11月1日から2021年11月1日までの間にネイチャー・ポートフォリオのジャーナルに出版された論文著者であれば、筆頭著者や責任著者であるかに関わらず、どなたでも自由に応募することができます。応募資格の対象となるネイチャー・ポートフォリオのジャーナルの全リストについては、こちらのリストをご覧ください。
https://www.nature.com/siteindex
・賞  金:5,000ユーロ
・結果公表:2022年7月
・受 賞 数:10作品
・概  要:Nature Awardsが開始した科学への認識を高めることを目的とした新しいコンペティション。
      ネイチャー・ポートフォリオの論文著者が自身の研究を短い独創的な動画(1分間)で表現し、
      研究内容を多くの人に知って頂くことを目的としている。Science in Shortsは、Nature
      Awardsとシュプリンガー・ネイチャーがメルク社と共同で新たに実施するコンペティション
      になる。
・詳  細 https://www.nature.com/collections/haifdbjach
 プレスリリース (日本語):https://go.nature.com/3nkRDRE  
         (英 語):https://bit.ly/3CsfG5h

■ スイス連邦工科大学ローザンヌ校(EPFL)フェローシップ:EPFLeaders4Impact (NEW)

・募集期間:Call 1: 2021年11月1日〜2022年1月31日(中央欧州時間17:00 )
      Call 2: 2022年2月1日〜3月2日(中央欧州時間17:00 )
・募集分野:EPFLがカバーする研究分野全て
・対  象:Experienced researchers (博士課程学生または4年間のフルタイムの研究経験)
・助成期間:12、18、24または36ヶ月
・概  要:EPFLが創設したポスドク向けの新しいフェローシッププログラム
      https://www.epfl.ch/research/services/fund-research/funding-opportunities/fellowship-mobility/epfleaders4impact/

 

■ JSPS日独共同大学院プログラム

・締  切:2022年11月1日(火)
・募集分野:全分野
・助成期間:最長5年
・助成金額:1,500万円以内/会計年度
・概  要:https://www.jsps.go.jp/j-jg_externship/04_download.html

 

■ 在日フランス大使館ポスドク・研究者向け研究滞在給費(SSHN)

・締  切:随時受付、随時審査
・申請資格:博士号を持つ若手及び中堅以上の研究者
・募集分野:全分野
・助成期間:15 日から最長 2 カ月(6 カ月まで調整可能)
・助成金額:滞在費と日仏間の往復航空費
・概  要:https://drive.google.com/file/d/1wy8hRetUJ33VDKHpJI_eFfbNYZ8ZSB97/view?usp=sharing

 

3. 若手研究者のための情報【NEW!】

■ オンラインドイツ研究留学説明会を開催(日本フンボルト協会)

日本フンボルト協会が以下の通り、オンラインの説明会を開催します。
対象は「ドイツで博士研究員として研究に携わることに関心がある若手研究者および大学院生」となります。
奨学生がドイツの文化や社会に親しみ、生涯にわたってドイツと学術交流を行うことを目的とする、歴史と定評のある奨学金制度として知られています。

・日時:2022年1月8日(土)15:15-18:30
    15:15-15:50 全体説明会 
          (フンボルト奨学金および日本フンボルト協会による留学支援についての説明)
    16:00-18:30 専門別分科会 
          (人文科学、社会科学、理工学、生命科学、医学の5つ分科会に分かれ、現在留学中の
           奨学生や留学経験者と交流、情報交換を行います。)
・参加費:無料
・対 象:ドイツで博士研究員として研究に携わることに関心がある若手研究者および大学院生。大学生または
     大学院生として留学することを考えられている場合は対象となりません。
・開催方法:Zoom ミーティング
・事前登録期間:2021年11月10日〜12月28日
・詳 細:https://avh-jp.com/wp-content/uploads/2019/05/poster.pdf

 

4. 短期留学プログラム(語学研修・異文化交流)の公募情報

 

■ エディンバラ大学ウィンタースクール(オンライン)

・開催期間:2022年1月10日(月)〜21日(金)
・プログラム:Introduction to Business Communication and Social Media (Online)
・締 切:2021年12月12日(日)
・受講費: 995 ポンド
・詳 細:https://www.ed.ac.uk/lifelong-learning/our-programmes/winter-school/courses/introduction-to-business-communication-and-social

■ ウィーン大学ウィンタースクール(オンライン)

・開催期間:2022年2月4日(金)〜18日(金)
・プログラム:Winter school for Cultural Historical Studies 2022
– “The Discovery of Modernity – Vienna Around 1900”
・締 切:2021年12月31日(金)
・受講費: 675 ユーロ
・詳 細:http://shs.univie.ac.at/winterschool
 

その他、学内限定のKULASISページにも短期プログラム情報が掲載されています。
https://www.k.kyoto-u.ac.jp/internal/information_detail?no=4049(学内限定)

 

5. 欧州関連のイベント情報【NEW!】

■DWIH COFFEE TALK #6 AIと倫理

ドイツ 科学・イノベーション フォーラム 東京(DWIH東京)のCoffee Talkに本学教育学研究科の鈴木晶子教授が登壇します。
・日 時:12月6日(月)17:00-18:00 (日本時間)
・言 語:英語・日本語(同時通訳付き)
・ゲスト:①鈴木 晶子
      京都大学大学院教育学研究科教授(兼)理化学研究所革新知能統合研究センター
     人工知能倫理・社会チームリーダー
     ②ウテ・シュミート
      バンベルク大学教授 Cognitive Systems Group
・詳 細:https://www.dwih-tokyo.org/ja/event/coffeetalk6/

■Kyoto-Zurich Workshop in Plant Science 2021:
 Recent developments in fundamental and applied plant molecular biology

 本学の戦略的パートナーシップの枠組みで以下の通り、植物科学分野のワークショップがオンラインで開催されます(学内関係者限定)。
・日 時:12月6日(月)・13日(月)17:00-19:30 (事前登録要)
・プログラム:https://www.evolution.uzh.ch/en/KyotoUZH/program.html
・詳 細:https://www.evolution.uzh.ch/en/KyotoUZH.html

6.  その他の情報

■ベルンハルト・アイテル ハイデルベルク大学学長の旭日重光章 叙勲伝達式

 令和3年春の外国人叙勲に際し、日独学術交流の促進および関係強化に寄与した功績が認められ、ベルンハルト・アイテル・ハイデルベルク大学学長が旭日重光章を受賞、さる11月24日に伝達式がハイデルベルク大学の美しいAlte Aulaにて挙行されました。特にHeKKSaGOnの設立、運営において中心的な役割を果たされたことが評価されたもので、伝達式に際しては本学の湊長博総長の信書も代読されました。
 欧州拠点からもあらためてお祝い申し上げます。
 https://www.uni-heidelberg.de/de/newsroom/hohe-ehrung-aus-japan-fuer-den-rektor-der-universitaet-heidelberg

 

■法学研究科高山佳奈子教授のザイボルト賞授賞イベント

 法学研究科の高山佳奈子教授がこれまでの日独学術交流への貢献に対してザイボルト賞を授与され、過日オンラインで授賞式が行われました。コロナ禍での研究交流等について他の受賞者とともにパネルディスカッション形式で述べられていますので、ぜひご覧ください。
 https://www.youtube.com/watch?v=1ddxEFNCz8w

■ 新型コロナウイルス感染症への対応について
 日本学生支援機構(JASSO)が新型コロナウイルスの対応に関する情報を随時、更新しています。
https://ryugaku.jasso.go.jp/link/link_safety/

■ 海外留学支援サイト
・運  営:日本学生支援機構(JASSO)
・詳  細:https://ryugaku.jasso.go.jp/

 


京都大学欧州拠点
拠点所長:横山美夏
スタッフ@ハイデルベルク:ベアンド・キルヒナ
スタッフ@京都:神野 智世子、園部 太郎、坂本 翼、鮎川 慧

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Tel:(+49) (0)6221 54 30034
Email:info_eu@oc.kyoto-u.ac.jp
[WEB] https://www.oc.kyoto-u.ac.jp/overseas-centers/eu/
[Facebook] https://www.facebook.com/kuec.heidelberg/


バックナンバーはこちら:https://www.oc.kyoto-u.ac.jp/overseas-centers/eu/mailnews/

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