第9回 日独ジョイントレクチャー「日本最南端の須恵器窯跡群: 鹿児島県中岳山麓窯跡群における最近の発掘と学際的研究」(5/10・京都)


 

講演:篠藤 マリア 准教授(ハイデルベルク大学 先・原史学・近東考古学研究所)

 

解説:冨井 眞 助教(京都大学 文化財総合研究センター)

 

日時: 2018年5月10日 (木) 18:15〜19:45(受付18:00〜)

会場: 京都大学吉田国際交流会館1階南講義室 (吉田南構内)
   *地図: 以下、構内マップの94番

  (http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/yoshida/map6r_ys.html

 

 

要旨

古代薩摩国領土に所在する「中岳山麓窯跡群」は1984年に発見された。日本の最南端の須恵器窯跡群でありながら、次の特徴が指摘されてきた。(1)地方窯にしては多数の窯数が存在していると推定される、(2)国府の所在地から離れた場所にある、(3)琉球列島北部には中岳山麓産と思われる須恵器が発見され、国家支配と密接な関係を持つ須恵器としては国家領域を超える分布を確認された希少な窯跡である、(4) 窯跡群の全面をカバーする遺跡の良好な保存状態、などである。

2013年以来、考古学者と自然科学者からなる国際研究グループはJSPSの支援を受け、発掘・踏査・自然科学分析を行っているが、この研究体制自体も本プロジェクトの特徴として挙げられる。我々は、ある伝統や研究分野の考え方や方法を一方的に導入するより、日本とヨーロッパの考古学的伝統に基づいた課題と方法を議論しながら調和する事を研究の出発点に決めた。研究者間の継続的情報・意見交換によって、課題と方法がさらに開発されつつあるが、これをコンピューター・プログラミングにおける “agile programming” をイメージして、仮に「アジャイル・リサーチ・デザイン」と呼称する。各分野の研究が並行して実施される学際的研究とは異なり、プロジェクト期間内に新しい発見に合わせた各分野の研究方針の改善が進められ、共同研究開始時には想像できなかった結果が得られている。

 

プログラム

18:15 開会挨拶
18:20

レクチャー

篠藤 マリア 准教授(ハイデルベルク大学 先・原史学・近東考古学)

「日本最南端の須恵器窯跡群: 鹿児島県中岳山麓窯跡群における最近の発掘と学際的研究」

19:00

解説

冨井 眞 助教(京都大学 文化財総合研究センター)

19:20 質疑応答、ディスカッション
19:45 レセプション
20:30 閉会

司会進行:ザビーネ・シェンク(ハイデルベルク大学 京都オフィス)     

 

参加登録

5日7日(月)までに氏名、所属機関を記載の上、以下のメールアドレス宛ご連絡ください。

ハイデルベルク大学京都オフィス(HUOK)
メール: info@huok.uni-heidelberg.de
電話: 075-753-5413

 

講師プロフィール

篠藤 マリア 准教授

ハイデルベルク大学 先・原史学・近東考古学(UFG)

ハイデルベルク大学先・原史学・近東考古学研究所(UFG)で、日本の陶器をテーマに博士研究に従事。こ の頃より考古標本の年代測定研究に従事、ギリシャ ティリンスの考古遺物 3D データ獲得プ ロジェクトに参画、ハイデルベルク大学で非常勤講師。2003 年博士号を取得して来日、別 府大学の客員研究員として日本のプロジェクトや発掘に複数参画。2009-2012 年ハイデルベ ルク大学で日本の古墳の図像学をテーマに、三菱財団の助成で大学教授資格取得。
2012 年以降ハイデルベルク大学准教授、2013 年より JSPS 助成のもと「中岳山麓」プロジ ェクトに従事。
詳細

 

冨井 眞 助教

京都大学 文化財総合研究センター

過去の人間の行為・行動・文化について、遺跡や遺物の検討によって復元していくための、推論と実践的方法を研究している。また、京大構内遺跡の発掘調査を重ねながら、過去の環境変化、特に自然災害に関して、考古学的情報の抽出・発信にも努めている。主な論文に、「先史時代の自然堆積層の検討による大規模土砂移動の頻度試算―京都市北白川追分町遺跡を中心にして―」(『自然災害科学』29-2、163-178頁、2010年)。「A new method for contextual analysis on prehistoric attitudes to ritual pottery」(『Open Archaeology』2015(1)、247-257頁。)詳細な情報はこちらでご覧ください。

 

※日独ジョイントレクチャーは、相互にオフィスを持つハイデルベルク大学と京都大学が、両大学の学術交流の深化と発展を目指し、不定期に開催しています。


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