第2回京都大学−ハンブルク大学国際シンポジウム
開催日:
開催概要
趣旨
本学では、「京都大学の改革と将来構想(WINDOW 構想)」において「研究の国際化を一層推進し、イノベーションの創出を図る」ことを謳っており、そのための重点戦略の 1 つとして「京都大学国際シンポジウム」を開催しています。京都大学が誇る学術研究、その独創性・先端性を、国際シンポジウムという方式により世界へ発信すると共に、専門領域にとどまらない学際的な研究者交流の拡充に寄与することを目的としています。
ハンブルク大学は、2019年に設立100周年を迎えます。1919年にハンブルク市民により設立され、卒業生からはノーベル賞受賞者や首相を輩出しています。また、日本・アジア研究、物理学、環境学などの分野において今日のドイツの学術界を牽引しています。国際的な連携を積極的に進めており、本学とは2017年6月に、第1回国際シンポジウムをハンブルクにおいて開催し、それを機に大学間学術・学生交流協定を調印しました。
第2回の共催シンポジウムは、双方の研究の蓄積をもとに共同研究の発展が期待される学問領域の交流をさらに育み、同時に日独の課題解決に繋がる新たな分野の交流を促進することを目指すものです。その成果は、日独の学術連携をさらに発展させ、21世紀のグローバルリーダーシップを持続的に担う人材の輩出に貢献するものとしても期待されます。
開催報告
第2回京都大学-ハンブルク大学 国際シンポジウム2018を開催しました。(京都大学ウェブサイト)
プログラム
プログラム全体
Last update: September 13, 2018
October 9
1:00 pm – 5:30 pm | Parallel Session 7. Climate session only |
6:30 pm
Venue: “Fortune Garden Kyoto” |
Opening Dinner
Welcome address and greetings
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October 10
9:00 – 9:30 am | Registration |
9:30 – 10:00 am
Venue: Symposium Hall, 5F, International Science Innovation Building |
Plenary Session
Opening Addresses
Greeting from guest
Gift Exchange |
10:00 – 10:10 am | Group Photo |
10:10 – 10:30 am | Coffee Break |
10:30 am – 12:00 noon
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Parallel Sessions |
12:00 noon – 1:00 pm
Venue: Foyer of Symposium Hall, 5F, |
Lunch |
1:00 – 5:45 pm | Parallel Sessions Except for 7. Climate session |
6:00 pm
Venue: “La Tour” |
Dinner
Opening Remarks
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October 11
9:30 – 11:00 am | Parallel Sessions
Preparation for wrap-up
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11:00 – 11:15 am | Coffee Break
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11:15 am– 12:15 pm
Venue: Symposium Hall, 5F, International Science Innovation Building |
Plenary Session
Wrap-up of Parallel Sessions Presentations
Closing Addresses
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12:30 pm | Depart for Lunch and City Tour |
Session Detail
1 | Law |
Transjudicial and transnational dialogues – transnational elements in legislation, doctrine and jurisprudence国際化・グローバル化に伴い、国連やEU、ヨーロッパ評議会などの国際組織による各国法の統一や相互調整が進められている。一方で、人権や自由を保障する国際水準を高める取組みは望ましく、効果的な規制が国際協調を必須とする領域もある。だが他方で、法文化的相違の解消が現実的でない領域も存在する。それらの区別をいかに見極め、国際的な法政策につなげていくかが、回答すべき問いとして現代の法律家に与えられている。 Coordinators: |
2 | Sociology |
Care and Migration本セッションは高齢者ケアのニーズの増大に、日本やドイツ、あるいはアジア諸国がどのように対応しているかについて検討することを目的としている。高齢化の進展を背景とした介護の質の維持やケアニーズの増大への対応は喫緊の課題である。また、ケアをめぐる従事者の国際移動も活発化しており、持続可能な移住労働の体制確立も課題となっている。こうした点を、介護保険制度を取り入れているドイツや日本、また高齢化が急速に進むアジア諸国を事例に検討する。 Coordinators: |
3 | Management |
Accounting and corporate governance本セッションでは, 会計学とコーポレート・ガバナンスにおける最新のトピックについて, 国際的な観点から論じる。初めに, 企業会計および会計監査と, 企業内外におけるモニタリングシステムの関連性を取り上げる。具体的には, デジタル化や, 会計・監査に関する諸規則の発展といった近年の動向を扱う。次に, 日本企業の会計・ガバナンス実務における近年の変化に着目する。例えば, IFRS任意適用が日本企業のM&Aの成果に与えた影響を検討する。最後に, 発表論文のラップアップおよび両大学の研究における連携の可能性についての提案を行う。 Coordinators: |
4 | Digital Transformation in Logistics |
本セッションでは,交通や物流・サプライチェーンネットワークにおける工学的な問題を扱う。このような複雑なネットワークをうまく扱うためには、モデリングやシミュレーション、最適化といったボトムアップ的アプローチとともに、システム全体を俯瞰するトップダウン的なアプローチも重要となる。本セッションでは、これら両方の視点から問題を扱い、両者の溝を埋めて新たな枠組を提起することを目標とする。 Coordinators: |
5 | Ecological Research |
生態学研究に関するこのセッションでは,「水生・陸上生態系における生物多様性の解明」という包括的なテーマのもと,多様な研究テーマに携わる双方の研究者の情報交換を行う.京大の研究者は,「琵琶湖生態系の生態,進化,管理」というサブテーマで,琵琶湖の生物の多様性と進化史,琵琶湖水系生態系の保全管理に関する研究について紹介する.ハンブルク大の研究者は,「無脊椎動物の進化系統学」というサブテーマで,水生・陸生無脊椎動物(腹足類,甲殻類,直翅目昆虫)の多様性,系統,進化に関する研究を紹介する. Coordinators: |
6Development
Struggles toward sustainable development
本セッションは、京都大学とハンブルク大学の研究者の間で、政治学、経済学、社会科学の観点から、持続可能な発展を目指した今後の共同研究および出版の機会を探る第一歩です。持続可能な発展、持続可能な開発目標(SDGs)、そして持続可能な開発に向けた構造転換に関して、これまでの研究、または現在の研究について焦点を当てた発表が期待されます。
Coordinators:
Akihisa Mori, Kyoto University
Cord Jakobeit, Universität Hamburg
7Climate
Climate change and its impact
台風、低気圧、豪雨、強風といった気象ハザードは、洪水、氾濫、地すべり、高潮・高波といった自然災害の原因となり、社会に大きなインパクトを及ぼす。さらに気候変動の影響により、気象ハザードの激甚化とともに、海面上昇など海洋の変化も重要なファクターとなる。本セッションでは、ドイツ・日本の両国が直面するこれら課題について情報交換し、問題意識を共有することで、今後の協働への礎とするための議論を深める。
Coordinators:
Tetsuya Takemi, Kyoto University
Detlef Stammer, Universität Hamburg
Research Administration Building