中村 千晶 (なかむら ちあき)
所属:総務部人事課
期間:平成28年4月から平成28年9月(約6ヶ月)

留学説明会2016
留学生に向けた京都大学のプレゼン

 ハイデルベルクの街を背景に
ハイデルベルクの街を背景に

【拠点業務】

拠点業務は多岐にわたります。その中でも特に、留学説明会において、英語による本学紹介プレゼンテーションを任されたときには、それまでプレゼンテーションの経験がなく、頭の中は大パニックでした。初回は、挨拶はドイツ語でつかえずにできたものの、肝心の内容は原稿を読むことに必死で余裕のないものになってしまいました。その後、回数を重ねていくうちに、緊張はしても、不安や戸惑いは薄れていき、アドリブを交えつつ、学生の顔を見ながらプレゼンテーションができるようになりました。オフィスでは個別相談も常時受け付けており、学生たちから身近に留学相談できることがとても心強い、という声が多く寄せられました。そうした声に非常にやりがいを感じるとともに、メールだけでなく、直接顔を見て話すことの大切さを再認識しました。

【出張関連】

出張の機会も多くありました。世界遺産のマテッラというイタリアの都市で開催されたデータサイエンスの会議に参加した際には、学生が他大学の先生にここぞとばかりに議論を持ちかけていた姿がとても印象的で、どんなチャンスも逃さない姿勢に大いに刺激を受けました。ほかにも、大使館などの公的機関や、ドイツ国内だけでなく、欧州の主要大学を巡り、個別に大学間協定締結に向けた協議や聞き取り調査を行いました。私の最後の出張は、イギリス・リバプールで開催された高等教育フェアへの参加でしたが、拠点からは自分一人のみの参加だったので、最終試験のような気持ちで挑みました。京都大学に何が求められているのか。海外の大学や各種機関など幅広い視点からの意見を直接聞くことができたのは、拠点滞在中だからこその貴重な経験だったと思います。

【日常生活】

日常生活では、真夜中に宿舎で警報機が誤作動して大音響で鳴ったり、鍵を忘れて家から閉め出されたり、という忘れられないハプニングもありました。そのときは焦りましたが、おかげで近所の人が助けてくれて仲良くなる、という嬉しいおまけもついてきました。
語学は週2回、語学学校に通いドイツ語を学びました。毎日少しずつではありますが、聞き取れることも増え、単語ではなく文章で話せたときの感動は今も忘れられません。「継続は力なり」を改めて感じました。

【研修を振り返って】

今回の研修を通じて、身に染みて思ったのは、「経験に勝るものなし」ということです。

着任前は、ドイツ生活への期待と同時に、不安もいっぱいでした。交通機関の使い方といった初歩的なことはもちろん、「仕事をちゃんとこなせるか」といったことまで、さまざまな思いが入り乱れていました。しかし、経験豊かなURA職員の方々や現地職員の方にお世話になりながら、一つひとつ経験していく中で多くのことがわかるようになっていきました。たとえわからないことでも、どこをどうひもとけばいいのかが見つけられることも多くなりました。不安というのは、「わからない、見当もつかない」から起こるものであり、「経験してみる」ことでしか不安は解消できないのだと思います。そうしたことに気づくことができただけでなく、俯瞰的な物事の捉え方やこれまで持ち合わせていなかった度胸など、この機会によって得られたものの大きさは計り知れません。

帰国後は、東南アジア研究所にて引き続き国際関係業務に携わることになりました。今後は、この経験で得たことを最大限活かし、京都大学の国際化の一助となれるよう精進していきたいと考えています。

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