未来の扉を開いたインターンシップ体験


本学の工学研究科原子核工学専攻の修士2回生に在籍中の水谷汐里さんは、2018年2月19日〜3月28日の約1ヶ月半、カールスルーエ工科大学(KIT)でインターンシップ経験をしました。欧州拠点がその支援をしたことから、帰国後の水谷さんに京都で話を聞きました。

 

♦ 水谷さんはカールスルーエに行く前にミュンヘンにいたんですよね?インターンシップに至る経緯を教えてください。

2017年10月から半年(1セメスター)、交換留学生としてミュンヘン工科大学(TUM)にいるつもりでした。ところが12月末に試験期間が発表され、2月末には全てが終わってしまうことがわかったため、1月に入って欧州拠点にインターンの可能性を相談しました。

 

水谷とタンデムパートナー   仲間との集まり@ミュンヘン

拠点からHeKKSaGOn*で親しくしているKITに照会をかけたところ、とんとん拍子に話しが進みブリュンダーマン先生が受け入れてくださいました。水谷さんの自己紹介文もとても役に立ちましたね。

最初に拠点に送ったドラフトはかなり、ダメ出しされました(苦笑)。そもそも英文でレジュメを作るのは初めての経験だったので、指摘を受けてTUMのEnglish Writing Centerに駆け込み、アドバイスをもらって完成させました。(English Writing Center: TUMの全学生、職員等が利用できるサービスで、1時間無料で英文ライティングのコンサルテーションが受けられる)

KITでの生活はどのようなものでしたか。

学生寮に格安で入れてもらえたのはラッキーでした(190ユーロ/月)。個室ですが、キッチン、トイレ、シャワーは共同だったので他の学生さんと仲良くなれて、完全個室だったミュンヘンとは違った生活ができてよかったです。

毎朝、10時頃に研究室に行き、ランチをはさんで夕方まで作業を計画をたてたり、打ち合わせやプログラム解析などをして過ごしていました。メンターにいて下さった持箸晃先生に「KITでの経験から”何か”を持って帰って欲しい」と仰っていただき 、いろいろと学ぶことができました。

 
水谷さん@KIT

例えば、元のデータを画像やグラフにして解析することをやらせてもらったのですが、これまで自分はプログラミングはあまり好きではありませんでした。それが、KITの研究室で解析結果の意味を実感できるようになり、苦手意識がなくなりました。ひとつの大きな収穫だと思っています。

 

研究室の雰囲気等で印象に残っていることはありますか。

ミュンヘンでも思ったことですが、まず個室の研究室にびっくりしました。そして、皆さん英語がとても上手です(笑)。

博士課程の学生が多く、研究室運営を主体的に担っているようです。お給料をもらっているので、その責任を果たす、研究室に貢献するという意識も強いのかもしれません。週1回のミーティングでの発言も多く、自身以外の実験のこともよく知っているな、と感じました。

寮生たちとの夕食

最後に、インターンシップの経験は水谷さんにとってどのような意味がありましたか。

帰国後に就職活動をして、無事に日本の大手電機メーカーから内定をいただきました。面接時にKITで加速器の研究をしているラボにいたことを伝えると、その点を高く評価してくださいました。その会社はミュンヘンに研究拠点をもっているので、いつか仕事でドイツに行く機会もあるのではないかと楽しみにしています。

 

水谷さんにとって、インターンシップは未来の扉を開くきっかけを作ってくれたのかもしれませんね。これからのますますのご活躍をお祈りしています。(了)

 

 


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